17.産後クライシス?
出産後、オッパの心無い言葉に何度も凍りつくような思いをし、それから以降も彼に対しての信頼が揺らぐ出来事が数えきれないほどありました。
一般的に出産以降赤ちゃんが2歳くらいになるまでの一番大変な時期に離婚率が急上すると言われています。
出産後、まだまだ本調子になっていない女性がたった一人で子供をみるというのは本当に大変なことです。
多くの女性たちが私のような思いをしてきたんだなあとしみじみ感じます。
私はオッパに対して自分を犠牲にし、自分ができる精一杯してきたと自信を持って言えますが、オッパはいつも自分の事だけ考えているようでした。
男性の脳では犠牲=愛情とはならないようです。
私たちは喧嘩を繰り返しました。本当にくたびれるほど喧嘩をし、その後に残るのは「この人で良かったのか?」という疑問だけでした。そういう時、実家の母から連絡がありました。
母「体、大丈夫?赤ちゃんは?チュンスくん、赤ちゃんみてくれてるん?あんたに任せっ切りなんやろう?!」
図星でした...
しかし外国に嫁に行った娘を心配する母に「その通り」とは言えません。
私「何とかやってるよ…」必死に涙をこらえて声を絞り出しました。
後で母から聞いたことですが、この時昔からやると言ったらやり通す強気な娘であるが故に母はより心配だったといいます。母は思いつめたように電話を切りました。そして突拍子もない行動に出るのです。
母は日本で会社を経営している知り合いと連絡をとりました。義理の息子が日本で働きたがっている。そこの会社に入れてくれないか。勝手にそんな相談をし始めたのです。母は全てをお膳立てした後、オッパに
「日本で働く気はないか?」と聞いたのです。
毎日死ぬほど仕事をし、休みもほぼない韓国のビジネスの界。のどかな田舎で育ってきたオッパが
そんな世界で生きるにはもう限界でした。
彼にとって義母の言葉はまさに彼の生きる希望となったのです。