16. 退院後からすぐ試練

韓国では出産で入院する場合、特に問題が無ければ2泊3日で退院する場合がほとんどです。

その代り、退院後サヌチョリウォンという施設へ行き、体を休める人が多いです。

私はサヌチョリウォンには行かず、10日ほど入院してから韓国の家に戻りました。

車の中では母、オッパ、私、赤ちゃんがいて、私は赤ちゃんが元気に生まれて来てくれたことに感謝しつつ幸せな気持ちでいっぱいでした。車の窓から見える景色がなんとも色鮮やかなこと...

しかし..その幸せは家に着くや否やこっぱみじんに崩れ落ちてしまうのでした...

家のドアを開けようと、ドアに目をやると一枚の張り紙が貼られていたのです。そこにはごみの処理を不正に行ったので100万ウォンの罰金を払うようにという張り紙が貼られていました。

私「はーあ??オッパ、これ何?」

意味が分からずただ驚いて産まれたばかりの赤ちゃんを落としそうになりました。頭の中は100万ウォン罰金の文字がぐるぐるぐるぐる...

オッパ「えっ?!!知らないよ...なんだこれは!!」

私「しっかり思い出してよ。何かしたんでしょ?」

そうしてオッパはやっと私の入院中にごみを出した時の事を思い出しました。オッパは私の家の前に勝手に捨てて行った心無い人の生ごみを「まったく!」と言いながら自分のごみ袋に一緒に入れ、捨てたのです。しかしその置き去りにされたごみは分別されていないごみだったので、ごみの処理を怠る人たちが多いその地域でどこぞの公的機関はまるで見せしめかのように私たちに100万ウォンの罰金を突き付けたのでした。私は黙っていられませんでした!!

ごみを置き去りにされることで一番の被害を受けてきたのは私たち家族でした。

どうして私たちが100万ウォン払わないといけないの?!しかも赤ちゃんを産んで帰ってきたその日に!!

目の色を変えた私を見て母は尋常じゃないことが起こったんだと思い、そっと赤ちゃんを抱いて家の中に入りました。ただじっとしているオッパに私はイライラしながら、その公的機関に電話をし、来てもらいました。立っているだけでもフラフラする状態で、私は今までどれだけごみの事で苦労してきたかから始め、外の壁に「勝手にごみを捨てないでください」と書いた張り紙を作ったのは私であることを主張し続けました。そして何とか罰金を払わずに済んだのです。

その間、オッパといったら何言話したでしょうか...このごみ事件をきっかけに私のオッパに対する葛藤が本格的に始まるのでした。

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