15. オッパの出産後の反応。
私は韓国の京畿道にある国際病院に破水した状態で運ばれ、2時間の陣痛の末、無事に元気な男の子を出産しました。
オッパは分娩室に一緒に入り、出産を一緒に迎えた訳ですが、まあ、その反応の薄いことと言ったら...
オッパは小さな目をパチパチさせながら
「ありがとう」
「ご苦労さん」の一言も無いまま出産を終えました。
そう、韓国の田舎で生まれ育ったオッパは反応がすこぶる薄いのです
注)韓国の田舎育ちの全ての男性が反応が薄いのではありません
さて出産の場面では韓国でも日本でも同じように産みの苦しみに耐える女性達が病院に集まってくる訳ですが、
韓国の場合、出産の際も韓国人の正直さが如実に表れているように感じます。
韓国ドラマの一場面で女性が
「あんたのせいで~」と悲鳴をあげながら、夫の髪の毛を掴んで離さないシーンがあります。
それはまんざら嘘ではないのです。
私の出産の時もそういった妊婦が運ばれてきました。
私は歯をくいしばって陣痛の苦しみに静かに耐えていましたが、その途中にもまるでこの世の終わりかのように叫びまくっている女性が運ばれていきました。
もちろん人にもよるでしょうが...
同じ苦しみを味わっている真っ最中の私がその人を心配したのを覚えています。
戻り...
オッパの余りに無味無臭な感じの態度に私は悲しくさえなっていました。
後で聞くと、オッパは確かに出産の時、人が人を産むということに感動したと言ってはいました。
次の日、さっそく日本から母がやってきました。母は苦労して元気な赤ちゃんを産んだ娘を見て泣きました。
しかしほっと横を見ると、
愛する娘に対して何の反応も慰労もない義理の息子がいるではありませんか!!
母のイライラはまた爆発するのでした...