9.初めてオッパの実家に行った時の話。
前回はオッパが私の実家に初めて来た時のお話しでした。
今回は逆に私が韓国のオッパのお家にお邪魔した時の事をお話します。
毎度お伝えしている通り、オッパと私は韓国人と日本人の枠を超えて、全てが真逆でした。
私はオッパのお家に行くということで、それはそれは緊張していました。
アボニム(父)、オモニム(母)に気に入られるだろうか?
失敗をしたらどうしよう...
そんな不安だらけのままお家に到着しました。
「ア、アンニョンハセヨ...」
強ばる顔を無理やり満面の笑顔に変えてあいさつをすると、アボニム(父)もオモニム(母)もそれはそれは喜んで迎えてくれました。
韓国の田舎の家...
現在はお家を改装してきれいになりましたが、その頃トイレは外、お風呂場はなく、トイレの横にちらっとシャワー機が
かけてあるだけで日本人の感覚では不便極まりない環境でした。
しかしご両親や4人の兄弟といっしょにいると、オッパは家族の愛情をたっぷり受けて育ってきたのだな~と感じ、
微笑ましくなるのでしたっで、食事の時間です。
「オモニム、お手伝いします...」
そうは言っても何をどうしていいのか分からない。
言われるままにせわしなく動いているとあることに気づきました。
この家はいつでも女性しか動かない...いつも男性陣はのらりくらりしていました。
訳わからん....
(私の家では父が母より動いていることが多々あります)
「さあ、食べよう~」
そう言うオモニムの言葉で男性陣が初めて動きだし、一番最後に来られるアボニム(父)を待ちます。
アボニム(父)が来られると、「食べよう」と言われ、皆が食べ始めるのです。
そして何より驚いたのがその食事の場はそれはそれは静かだということです。
山で採ってきた山菜や薬草らしきものが並ぶ緑色と赤色(キムチいろいろ)のおかずをテレビを見ながら食べるのです。
私はその沈黙についに耐えられなくなりました.......
私「オモニム、これ、すっごくおいしいですね!」
オモニ「そう...沢山食べて」
私「これもおいしい、どうやって作るんですか?」
オモニ「....」
私(^_^;)
オモニ「いいから食べなさい(^_^)」
私「!!!!」
私はどうしようもなく強ばる顔を伏せ、もくもくと緑色と赤色のおかずを食べるのでした。
そして食事が終わるや否やあれだけのご飯を食べたというのに、とてつもなく大きい梨やりんごなど大量を家族全員で食べました。
そうしているとまた誰かが栗を大量に持ってきて生のままの栗をナイフで起用に剥いては私の口に入れてきます。
「!!!!」
そう、韓国人は生の栗を好んで食べるのです!そして家族全員やせ形なのに、食べる量は尋常じゃありません!
私は限界をとっくに超える量を食べつくした後、アボニム(父)が私に
「韓国の食べ物では何が好きか」と聞いてこられました。
私が「ヤンニョンチキンです」と答えると...
何がどうなったことか!!!!
アボニム(父)はすぐさまヤンニョンチキンの出前を頼まれるのでした。
ひええぇぇっっ~!!!!
こうして私は胃を痛めつけるだけ痛めつけ、薬局に走って行っては薬を飲み飲みしながらシデク(夫の実家)でのお泊りは幕を閉じるのでした。